さて、今回は16スコーピオン70のインプレを。
個人的には非常に気になっていたリールです。
それではさっそく、まずは外観から。
ほほ~。
ふむふむ。
いいねコレ。まずはカラーリング。
従来のワインレッド系から大きく
路線を変えてきました。パッと見は
黒に近いガンメタですが、よく見ると
細かい赤ラメが入っていて、全体の
色合いとしては微妙に赤味がかった
ガンメタという感じ。綺麗な色です。
この手の色はロッドのグリップが
コルクでもEVAでもマッチングは良好です。
ちなみに手持ちのロッドで一番似合ったのが…
ソディアス!
専用機かよwww
て思う位の一体感w
さて、お次はハンドルノブ。最初見た時は正直、
ダセェ…
と思いましたわ…
ラウンド型のEVAノブを、ワゴンRで
サクッと踏み潰したような形状に
違和感を感じずにはいられなかった…
ただ、実際使ってみるとあら不思議。
意外とつまみ易く、いい感じ。
ハンドルを回しても変なストレスは
感じません。
ただ、ノブ自体は薄型なので、
この辺のフィーリングの好みは
人それぞれでしょう。私自身は
見た目はともかく、使用感は結構
気に入りました。
ちなみに、ノブのフタの外し方ですが、
画像のように爪楊枝の「先じゃない方」を
突っ込んで、クィッとこねれば…
あっさり外れます。私のは爪楊枝でも折れずに
いけましたが、フタのはめ込み固さ自体は
もしかしたら個体差があるかもしれません。
さて、スコーピオン70のさりげない
美点として、あまり表に出ていないかも
しれないのが、クラッチレバーの高さ。
左は比較用の09アルデバラン。
ONの状態では、ほぼ同じ高さですが、
クラッチを切ってみると…
スコーピオン70の方がストロークを
長く取っているので角度が深く、
低い位置に来ます。
横から見てみると、よりハッキリと違いが
分かりますね。09アルデバランは良い
リールですが、このショートぎみな
ストロークによるクラッチレバーの
高さと角度は、キャスト時に時々
気になっていました。
が、今回のスコーピオン70は
この辺りがかなり改善されており、
キャスト時のロッドのホールド性も
向上。より快適にキャストが行えます。
さて、今回最も気になっていた点が、新型の
SVSインフィニティです。まずは調整ダイヤル。
いい位置に来てます。パーミング時に不意に
手や指が当たらない位置です。ただ、
最初のうちはダイヤルが固くて回しにくい…
しばらく回しているうちに馴染んで少しは
軽くなってきますが、ダイヤルの回転軸に
オイル1滴たらせば、さらに軽くはなります。
ちなみに、こちら側から注油します。
それにしても…ベアリングにグリス
ベッタリやな…
サイドプレートのロック・解除は
ターンレバー方式になっています。
個人的には従来のスライド方式よりも
こちらの方が使いやすいと思いますね。
ブレーキユニット。従来のインフィニティと
比べると、見た目はかなりシンプル。
ブロックのON・OFFも従来型に比べ
操作性は向上しています。
続いて、このリールのラインキャパは
12ポンド→100m
14ポンド→90m
ですが、これはスプール外径一杯まで
巻いた量で、実用的とは言えません。
「実用的な満タン」は、カタログ表記の
約90%といった所でしょう。試しに
ナイロン14ポンド(線径0.310mm)を
75m巻いてみると…
ほぼ満タン状態になります。
最近のラインは150m巻き(75m×2)が
多いので、75mキッチリ入れたいのであれば
14ポンド辺りが上限となります。
◆使ってみた感想◆
さて、それでは実際に使用してみた感想を。
いつものように、たとえベアリングが
グリスベッタリ仕様だろうが何だろうが、
いっさい手を加えない箱出しの状態で
使ってみました。
まずはブレーキ。従来型インフィニティと
比べて、しっかりと進化しています。
メーカーによると、ブロック4個ONで
あとは外部ダイヤルのみでほぼ全ての
シチュエーションに対応出来ると
ありますが、確かにダイヤル
1~6の範囲でブレーキの効きの
違いはハッキリ感じ取れ、調整幅が
大きくなっています。
ただ、私的には4個ONは全体的に
ブレーキがやや強すぎる感じです。
まずはダイヤル6から投げてみて、
3~1くらいまで弱めてきた辺りで
ソコソコ飛距離が伸び始めたかな…
といった印象。
もちろんルアー飛行中にスプールの
ラインが浮いてくる気配は無く、
4個ONは結構なセーフティーモードと
言えます。なお、硬いロッドで軽い
ルアーを無理矢理投げる様な場合は
4個ONが有効です。
ちなみに、私は2個ONを基準にして
投げるルアーや風等の状況によって
3個ONか1個ONに変えていますが、
基本的には2個ON+外部ダイヤルで
ほとんどの状況に対応出来ますし、
飛距離も十分得られる感じですね。
無風or追い風でバイブレーションを
遠投するような場合は、1個ONです。
遠投性能は思いのほか高く、無風の
状態でリトルマックス1/2オンスを
ゾディアス1610MHでブン投げた場合、
ルアーの姿勢が崩れず真っ直ぐ飛べば
75m巻いたラインはあっさり全部出て
しまいます。ラインは上記のナイロン
14ポンドです。
なお、余談ですがこのリール。
遠投した時のスプール高速回転時の
甲高い音が、何気に官能的でよろしいw
そのくせ近距離キャストの低~中速
回転時は「ヴゥエエ~ん」と、何やら
情けない音に…orz(何でだ?個体差か?)
なので、良い音を聴きたければ…
思いっ切り投げましょう(強引)
なお、軽いルアーは若干苦手な印象。
とは言っても、5g以上あれば
まぁ普通には投げられますが、
ベイトフィネス用リールの様な
軽快さはありません。
スプール重量は実測で15.8gと
32mmスプールにしては重い方なので
その辺りの影響もあると思います。
ラインの量を減らして、ロッドも
柔らかいのを使えば、5gくらいの
ルアーでもソコソコはいけるかも
しれませんが、スコーピオン70は
ちょっとそういうキャラではなく、
むしろ10g~30g辺りが気持ち良く
扱えるリールだと思います。
ただ、場合によってはラインが
足らなくなりますがw
もう少しだけ、ラインキャパがあれば…
巻き心地は、まずまず良いという感じ。
コンクエスト系のヌメヌメ感までは
さすがにありませんが、特に不快な
感じも無く、十分にスムーズです。
ボディもコンパクトなので、手の
小さい方もパーミングしやすいでしょう。
◆まとめ:「買い」か?◆
無論!(即答)
ただし、ラインキャパが納得
出来るなら、ですが…
リール自体の性能は、この
価格帯を考えれば文句なし。
全体の質感もなかなか良く、
個人的には特に安っぽさは
感じません。コスパは十分
高いと言えるでしょう。
良く飛んで、ブレーキも
進化した16スコーピオン。
そしてお値段もお手頃価格!
通販ならばアンダー2万円は当たり前。
こういったリールが、この価格帯で
買える。良い時代になったモンですw